2008年9月10日水曜日

巨人の触覚

人の中には巨人が眠っている。
時々それが目覚めて動き出す。
自分であると思っていたものは自分ではなく、
巨人の触覚に過ぎなかったと気づく。
巨人なので、力も動きも環境よりも大きい。
かならず何かを壊さずにはおかない。
現代社会のメッセージは、巨人はいないと繰り返す。
触覚が自分だと言い続け、巨人を催眠にかける。
おまえはこのちっぽけな触覚だ。
それがおまえだ、と。

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